| 「水やり3年」などと盆栽の世界では申しますが、植物に水を与えるという作業は、実は、結構簡単ではないのです。それは、水が植物の生理に大変重要な役割を持っているからです。ここでは、植木一般について水やり”かん水”に触れたいと思います。
一般に植木に水やりするのは、日中を避け、朝夕の涼しいうちに行うほうが良いといわれてます。 それはなぜか?というと。
- 1.植木の新陳代謝
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- 植物は一般的に全身を使って、新陳代謝を行ってますが、その使う器官は、主に2つあります。
- 根(根毛):
- 土中に張り巡らされる根の先端にある器官で、水分のほか、光合成で得られないミネラルや 窒素など養分を吸収します。
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- 気孔:
- 葉や茎(幹)の表面には、開閉する小さな気孔という穴があり、これから光合成に必要な二酸化炭素を取りいれたり、光分解で発生した酸素や蒸散による水分の排出を行ってます。そして重要なことは、葉面の温度を下げる働きを持つことです。
この二つを用いて、新陳代謝は行われるのですが、一つ触れておきたいのは、 それぞれは、其の主な機能に付して、呼吸や吸収も行う点です。単機能ではないのです。
つぎにどのような新陳代謝を行うかを挙げますと、次の二つがあります。
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- 光合成 :
- 光を葉緑素で受けて、水と二酸化炭素を結合させ炭素化合物を作り出すこと光合成は温度には依存しないので、夜昼のサイクルを一定に繰り返します。
但し、光には依存するので、曇った日や日陰などでは、若干程度を下げることになります。又、光量が一定以上では活発度は頭打ちとなります。
- 吸収 :
- 気孔から光合成に必要な二酸化炭素を取り込んだり、根から養分・水分を取り込んだりします。
- 蒸散 :
- 気孔から水分を水蒸気として放出することで、其の気化熱が植物の熱コントロールになります。
- 2.蒸散活動と水やりのタイミング
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- 水やりで一番関わりがあるのは、蒸散活動です。 蒸散活動は、植物の葉から熱を奪って、一定の温度に保っているので、気温が高くなると活発に
低くなると不活発になります。
- 一般に一年で最高気温となる夏になると、蒸散は最も活発になります。どんどん吸収して蒸散して行くので、 日中水分吸収量が不足してくると、気孔を閉じて蒸散を押さえざる得なくなり、葉を丸めたりして、
熱コントロールをしようとします。そんなところへ、突然水を与えられると、気孔を開いてしまって蒸散を 抑えられなくなったりして生理的変調を来たすわけです。
- また、冬の落葉樹は葉を落としてしまいますが、蒸散は行ってますのでやはり水分の補給が必要です。
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- 当然植物の生理に矛盾しないようなタイミングに水やりを行うとするなら、 夏は日の出から1〜2時間以内、冬は日中14時〜15時前(あまり遅くなると夜凍ることは申すまでも
無いでしょう)となるかと思います。
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- 3.植木の水のふりかた
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- 次に植木水やりのふりかたです。
- 一般にホース、じょうろなどを用いて、皆さん、やってらっしゃいますが、 葉の裏面には、気孔がいっぱいついていますので、根元に直接かけているかと思います。
基本的には、これでいいのですが、ホースでやってらっしゃる方は、水圧を上げずに水流を 出来るだけ霧状にして、やや上向きに、根元で出来るだけ垂直に落下するように心がけてみましょう。
これは、いわゆる垂直潅水といわれるものです。 土の中に含まれる水分は、土壌水と呼ばれ、4つの種類があります。
- 毛管・・・土壌粒子同志の毛細間隙に毛管力により保持されている水
- 重力水・・・浸透して不透水層に達した水(地下水など)
- 吸湿水・・・土壌粒子の表面に付着した皮膜水
- 結合水・・・土壌粒子の内部に染み込んだ水
- これらのうち、植物に吸収される水は、毛管水がほとんどで、その他、吸湿水は元々微量ですが使われます。 よく水びだしになった木が枯れるのを見ますが、これは重力水(停滞水)により根腐れを起こした例です。
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- 流れ出すような水流では、なかなか土に染み込まないので、毛管水ができにくくなります。 そこで、霧状にして斜めでなく垂直に落下させることで、効率よく染み込ませることが出来るわけです。
もちろん、其の分時間がかかります。焦らず、じっくり水振りを行うよう心がけましょう。 広い面積に水やりしたい方は、市販のスプリンクラーをなるたけ高い位置に据え付けることにより、
より垂直かん水を行えます。できれば放水状態調整可能で背の高いスタンドのついたタイプをお勧めしますが、 市販で潅水チューブという一巻き50mくらいのポリエチレン製のチューブに
レーザーで極小の穴を多数空けたものが¥4000〜¥5000であります。 これなら設置も比較的簡単ですのでお試しあれ。
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